イタリア留学中、病院に行くと必ず聞かれるのが
「Tessera Sanitaria は持っていますか?」
という質問です。
学生ビザの場合、
- 民間の留学保険だけで大丈夫?
- イタリアの国民健康保険(SSN)には加入できる?
- 手続きは難しい?
と不安に思う方も多いでしょう。
この記事では、イタリア留学中の学生がSSN(国民健康保険)に任意加入する方法を、
2026年最新情報・実務ベースで分かりやすく解説します。
テッセラ・サニターリアとは?(国民健康保証)
イタリアの国民健康保険証です。
以下のようなカードになります。

SSNとは?イタリアの国民健康保険制度
イタリアの医療制度は
国民健康保険サービス(SSN:Servizio Sanitario Nazionale)
を基本としています。
Tessera Sanitarie を受け取るにはServizio Sanitario Nazionale(SSN)に加入しなくてはなりません。
SSNの特徴は以下の通りです。
- 全国民に平等な医療サービスを提供
- 予防医療・リハビリも含む総合的な制度
- 地域ごとの公的医療機関(ASL)が運営
イタリア国民はSSNへの登録が義務ですが、
外国籍であっても、正規に滞在していれば登録が可能です。
学生ビザでもSSNに加入できる?
はい、学生ビザ保有者も任意でSSNに加入できます。
短期滞在の場合は日本の留学保険(民間保険)だけで対応することも可能ですが、
- 長期滞在(1年以上)
- アルバイト・インターンをする
- 公立病院を利用したい
という場合は、SSN加入が強くおすすめです。
SSNに加入するとできること
SSNに登録し、Tessera Sanitariaを受け取ると、
イタリアの公立医療機関で以下のサービスが利用できます。
- かかりつけ医(Medico di base)の選択
- 一般診察の予約
- 専門医の紹介状の発行
- 処方箋の取得・薬の購入
- 公立病院での診療・検査
SSN任意加入の手続き方法(学生向け)
※トスカーナ州(Firenze)を例に説明します
※地域により若干異なる場合があります
Step1: 保険料を支払う(F24)
費用
- 学生:700ユーロ/年
- 日割りなし(1月〜12月単位)滞在許可証の有効期限に準ずる
- 例)7月から1年間滞在する場合、2年分必要になることあり
※必ず支払い前に管轄ASLで最新金額を確認してください
支払い方法:
- F24(イタリアで税金や公的料金を支払うための公式書類)のみ。
- 銀行/郵便局/CAFで支払い可能。
- ・振込用紙は郵便局で配布しています。
F24記入例
- Provincia(外国):EE
- SEZIONE REGIONI:17(※トスカーナ州の場合)
- Codice tributo:8846
- Anno di riferimento:2026(加入する年)
- Importo a debito:700,00
- Causale(内容): Contributo SSN – Iscrizione volontaria – Studente – anno 2026
( stranieri soggiornati per motivo di studio)
Step2: 必要書類をメールで送信(PDF1つにまとめる)
必要書類:
- F24の支払い証明(Ricevuta)
- パスポート(顔写真のページ)
- ビザ 発行ページ
- 滞在許可 or 申請レシート
- 入学許可証/ 在学証明 (自己申告可)
- Codice fiscale(取得方法はこちら記事で解説しています。)
- 住民登録を証明する書類(住居の自己申告)
- 申し込み用紙 トスカーナの場合こちら
(記入例:こちら)
送付先:
ASL指定メールに送信 Firenzeの場合 : iscrizionivolontarie.firenze@uslcentro.toscana.it
Step3: 保険証が届いたら医師を選ぶ
登録完了後、仮のTessera Sanitariaが郵送で届きます。
届いたら、最寄りのASLで
- Medico di base(かかりつけ医)
- 英語対応医師
などをリストから選択します。
SSNの有効期限について
- Tessera Sanitariaの有効期限は
滞在許可証(Permesso di soggiorno)の期限に準じる - 更新時は再手続きが必要

【注意点】学生ビザとSSN加入について
学生ビザの取得や滞在許可証(Permesso di soggiorno)の申請には、
民間の保険会社による医療保険への加入が必須です。
そのため、現地で病気やケガをした場合は、私立(プライベート)の病院を利用することが可能です。(イタリアの医療制度についてはこちらで解説しています。)
一方で、イタリア人と同等の公的医療制度を利用したい場合のみ、SSN(国民健康保険)に任意で加入する形になります。
SSNに加入すると、以下のようなメリットがあります。
- かかりつけ医(ホームドクター)による診察
- 無料での処方箋の発行
- 公的医療機関での基本的な医療サービスの利用
ただし注意点として、
検査や専門的な医療が必要になった場合は、Tessera Sanitariaを持っていても、公立・国立の医療機関で高額な自己負担が発生することがあります。
そのため、すでに民間保険に加入している場合は、保険が適用される私立の医師・病院を利用したほうが、結果的に費用を抑えられるケースが多いのが実情です。
それでも、
- レストランなどでの勤務によりSSN加入が義務付けられている場合
- ワクチン接種などをイタリアでスムーズに受けたい場合
- 長期滞在で公的医療制度を利用したい場合
には、SSNへの任意加入を検討する価値があります。
よくある質問(FAQ)
Q. イタリア留学中、SSNには必ず加入する必要がありますか?
A. 必須ではありませんが、長期滞在の場合は加入をおすすめします。
Q. 民間保険だけではダメ?
A. 公立病院やかかりつけ医は利用できません。
Q. 途中加入は可能?
A. 可能ですが、年単位の支払いになります。
Q.ASLとUSLの違いは?
A.実質的な違いはありません。現在は「ASL」が正式名称です。
実質的な違いはありません。
ASL(Azienda Sanitaria Locale):現在の正式名称
USL(Unità Sanitaria Locale):旧称
古い書類や地方ではUSL表記が残っている場合がありますが、同じ機関です。
🇮🇹 登録手続きに便利な必須単語リスト
| イタリア語 | 読み方(目安) | 日本語訳 | 備考 |
|---|---|---|---|
| SSN (Servizio Sanitario Nazionale) | エッセエッセエンネ | 国民保健サービス | テッセラ・サニタリアが属する制度 |
| Tessera Sanitaria | テッセラ サニターリア | 保険証 | SSN加入者に発行されるカード |
| Medico di base | メーディコ ディ バーゼ | かかりつけ医 | GP、一般医 |
| ASL / USL | アーズル / ウーズル | 保健局 | 登録窓口 |
| Registrazione | レジストラツィオーネ | 登録 | 「登録する」手続き |
| Studente straniero/a | ストゥデンテ ストラニエーロ(ラ) | 外国人学生 | 学生ビザ保持者 |
| Visto per studio | ヴィスト ペル ストゥディオ | 学生ビザ | 入国ビザの種類 |
| Codice Fiscale | コーディチェ フィスカーレ | 税コード | 個人識別番号 |
| Documento | ドクメント | 書類 | パスポート、在学証明など |
この記事を書いた人
著者:山川真理
イタリア在住20年以上。
イタリア留学サポートを専門とする
Firenzeweb.net運営。
毎年多くの日本人留学生のビザ手続きをサポート.



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