フィレンツェの職人系総合学校SCHOLA ACADEMY の中の料理コースといえば、このチブレオの料理コースだ。
Cibrèo:チブレオって何?

チブレオ(Cibrèo)レストランは、フィレンツェにある有名なレストランで、伝統的なトスカーナ料理を提供しています。シェフのファビオ・ピッキ(Fabio Picchi)**が1979年に開業し、フィレンツェの美食文化を象徴する存在となりました。

ファビオさんはテレビなどメディアの出演も多く、フィレンツェだけでなく、イタリア全体でも有名な方で、
90年代に日本でイタリア料理ブームが起きた時、東京の六本木にお店を出すほどでした。(その後閉店しましたが)今では、ガイドブックには必ず掲載されているお店です。またアメリカにも多くの支店を出していました。
特徴は?
✅ 伝統的なトスカーナ料理
✅ 素材の味を活かしたシンプルな料理。農家のオーガニックな素材を使い、無駄を作らず、環境にやさしい、サステナブルな経営。
✅ 独創的で洗練された味わい
✅ 家庭的で温かみのある雰囲気
ビジネス面においても優れていて、チブレオ帝国を築きあげる
同じフィレンツのサンタクローチェの裏あたりの地区にずらっと5軒もチブレオは広がっていき、チブレオ帝国ゾーンを築き上げて行きました。
そんな中、コロナ禍は通販なども手掛け、自ら動画をアップして元気いっぱいに見えたのですが、ファビオ・ピッキさんが2022年の2月にお亡くなりになったのです。
フィレンツェ生粋のレジェンドが亡くなってしまったのでした。
- Cibrèo Ristorante(高級レストラン)
- Cibrèo Trattoria(カジュアルなトラットリア:しかしなんとパスタ料理がない! 事前予約ができない。)
- Cibrèo Caffè(カフェ&バール)
- Cibrèo Teatro del Sale(劇場&食事が楽しめる文化施設)
- CibleoTosco Orientale(シェフは日本人で、ラーメンや和食がメイン)
- Cibrèo Ristorante & Cocktail Bar:5つ星ホテル HelvetiaBistrot のカクテルバー
それからしばらくして、SCHOLAがチブレオの料理コースをスタートすることになりました。
SCHOLAは 靴のStefano Bemerもそうでしたが、Scuola del Cuoioのトンマーゾがそうであるように、フィレンツェDOC(ワインの原産国を証明するDOCからとっていて、その土地で生まれ育ったという意味で使われます)を守り引き継いでいるのです。
Cibrèo 料理コースの特徴
- Cibrèoの料理プログラムの目的は、食品と関係を築き、環境と社会にやさしく、食品の品質、テロワールの重要性を理解し、現代の料理の職人のネットワークを構築することです。
- 本コースは、学生が現代の職人としての夢を追求できるよう、スキルとビジョンの両方を育成することを目的としています。
- 料理という分野の特性上、熟練した職人が学びの中心的な指導者となります。
- 12週間のコースには、専属シェフによる実践的な料理クラス、職人による食品・ワイン生産現場の訪問、講義、セミナー、そしてCibrèoスタッフによるトークが含まれます。
- 実践的なトレーニングでは、パン作り、ペストリーやデザート、精肉やシャルキュトリー(加工肉)、季節の保存食作り、イタリア料理の基礎、調理技術やテクニックまで幅広く学びます。
- インストラクターは、学生一人ひとりに個別指導を行い、パーソナライズされたフィードバックを提供します。これにより、学生が技術を磨き、課題を克服できるようサポートします。
- コースを通じて、学生は定期的に評価を受け、進捗状況を確認しながら学習を深めることができます。これにより、改善点を明確にし、学びの方向性を確立していきます。
プログラム修了後、学生は以下のことを習得します。
- 地元の食材の価値を見出し、その価値を自身の仕事を通じて伝える方法を習得する。
- 地元の旬の食材と持続可能な食材を使用した基本的な料理技術を学ぶ。
- プロのキッチンで働くための訓練を受け、食品業界でリーダーとして活躍するための資質を身につける。
- 職人による食品ビジネスの概念、考え方、実践的な戦略を理解する。
- 食のライフサイクルを分析し、その社会的・文化的・政治的・経済的・環境的な影響を深く理解する。
- 自分のスキルや才能を明確にし、それをどのように仕事に活かせるかを学ぶ。
プログラム
食の歴史と文化
食の生産・流通・持続可能性に焦点を当てながら、社会学・歴史・人類学といった学際的な視点から食について考察します。
講義内容は以下の通りです。
- イタリア美食の歴史
- イタリア各地域の料理伝統
- 食品に関する法律と規制
フード&ドリンク マネジメント
学生は、レストランの事業展開やスタッフ運営について学び、食材や設備の仕入れ、バー&ドリンク管理、日々の業務運営に慣れることができます。
また、収益性のあるメニュー作成や、サービススタイル・価格設定・料理の方向性・生産能力に関わるコスト管理の方法を学び、ブランド戦略の基本を身につけます。
講義内容は以下の通りです。
- レストランのブランディング
- レストラン経営
- レストランの組織管理
- 計画立案と予測
プロダクト知識
毎週、ワイン・オリーブオイル・チーズ・精肉とシャルキュトリー・魚・パン・パティスリーに関する理論と実践的なセミナーが開催されます。
調理技術を学ぶ
専属シェフのもとで調理技術の基礎と原則を学びます。
- 包丁の使い方
- ミザン・プラス(下準備)
- 出汁・ソース
- スープ
- 肉の調理の基本
- 魚介類の調理の基本
- 野菜・ジャガイモ・豆類の調理の基本
- 手打ちパスタ
- 基本的な製菓・製パン技術
フィールドトリップ(産地訪問)
学生は、Cibrèoのキッチンに食材を提供する職人の生産現場(チーズ職人、農家、ワイナリーなど)を訪問し、食材がどのように作られ、流通しているかを学びます。ッチンで安全かつ衛生的に働くための基準を習得します。
学生の卒業プロジェクト(発表会あり)
学生が自主的に企画を立案し、インストラクターの指導のもとで完成させます。
プログラム全体を通じての一貫したテーマとなり、学生が学んだスキルと知識を活かして、職人による食品ビジネスの実現可能な提案を作成できるようになることを目的としています。
Cibrèoの価値観を反映した新しい料理ビジネスのオリジナルプランとなり、学生がそれぞれの国や地域で実現できるように設計されます。
コースの料金と開始時期
学校詳細のページをご覧ください。
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