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Schola サステナブルファッションコース体験談

2024の9月~2月(半年間コース)Scholaのサステナブルファッションのコースを終了されたばかりの河田舞子さん(写真、下段左)に感想を聞いてみました!

日本は三重県でソーイングクラブを運営して、すでに服作りの経験はありましたが、日本の多くのデザインはストレートなラインが多いのに対し、イタリアならではの体にフィットして体のカーブを出す服作りを勉強したい、ということでこのコースの受講を決意。
コースが終了した翌週、帰国の前日にフィレンツェのBARでお話を聞かせていただきました。

半年のコース終了した直後の感想

FWN
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半年間の留学を終えていかがでしたか?

M子さん
M子さん

あっという間でした。
特に最後の一ヶ月はやることが多く忙しすぎてしみじみする時間もなかったです。最終週は、突然先生に「あなたは本当にがんばったね」とか言われて泣けたりとか、友達とも突然うるうるしたりとかが何回かありました。

FWN
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最後の作品、インスタでみましたけれど、とってもセクシーなラインになっていて驚きました。

M子さん
M子さん

はい。シャツの上にコルセットと思っていたのですが、コルセットの上にシャツをかける形になってモデルさんが着るとセクシーになりました。(笑)
トルソー(マネキン)に合わせて、ドレーピングを作れたのが面白かったです。

”ムードボード” コンセプト作りの難しさ

FWN
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コースの最初の頃に作っていたムードボード(コンセプトノートのようなもの)が作品にも繋がるのですか?

M子さん
M子さん

最初の頃はあまりムードボードのことがよくわからなくて、何を貼っていいのかわからないまま作っていたのですが、だんだん慣れてきました。
最後の課題では、30ページほどのプレゼン資料もパソコンで作らなくてはならなくて、そこには、試作とか、何度も作りなおしたコルセットの写真をつけたりしました

FWN
FWN

一つ一つの作品にコンセプトを作っていかなくてはならないのですね。

Maikoさん
Maikoさん

はい。何冊も作るのですよ。
コンセプト作りはみんなけっこう苦しめられました。
あとから浮かんできたことがコンセプトから外れていることがあると繋がりをみつけなくてはならなかったりします。

サステナブルコースの内容とは

FWN
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サステナブルのコースということで、リサイクルについてとか、どのように作品と繋がるのですか?日本でやっていましたか?

Maikoさん
Maikoさん

日本では全くやっていませんでした。
ただ、私は生地を無駄なく使用するのがとても好きなので、教室にリサイクルボックスがあり、その中に企業からきた布切れや古着などがいっぱいあって、それを使うのがめちゃくちゃ楽しかったです。古着をつぎはぎしたり。

FWN
FWN

リサイクルということで、みんながつぎはぎ系の服を作るということになるのかしら?

Maikoさん
Maikoさん

そうではなくて、ある生徒は、生地にタバコのフィルターを使ったり、またヴィーガンの生徒は蚕を殺さずにシルクを作っている会社のシルクを使ったり。みんなそれぞれ違います。
無理な労働をさせないメーカーの生地を使ったりといったことも大切になってきます。
私の場合のサステナブルは、着物のアップサイクルでした。

FWN
FWN

なるほど。自分の中のサステナブルを探すのですね。

Maikoさん
Maikoさん

「ダメ」とか「こうしたほうがいい」といったことを強く言う先生はいないのです。
講座の前半では一斉授業スタイルの講義があり、生地、素材などについても学びましたが、後半はそういうのがほぼなくなります。
生徒さんによっては、自分のコンセプトがわからなくなりどうしたらいいんだって苦しむ人もいました。
クラスメイトもみんなとてもセンスがいい人たちばかりでしたので、意見を聞くと、はっきりとその人意見を行ってもらえたのでとても頼りになりました。これから聞けなくなると辛いです。いい環境でした。

サステナブルファッションコース
試作品はミニチュアサイズで作る
デザイン画

コース前半は、基礎づくりと講義

FWN
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前半の講義では他にどんなことをしましたか?

Maikoさん
Maikoさん

トレンドを追う時にどういうサイトをみたほうがいいか、とか。
アートの勉強したい時にどういうインスタがいいよとか。
検索方法を教えてもらいました。
また、プラートの工場見学や、ブランドショップへ行ってリサーチなどもしました。
服作りが初めての人でも作れるように、縫い方から、パターンに作り方の勉強もします。
私も既成のパターンしか作ったことがなかったのでとても楽しかったです。
また、環境にやさしい生地とかについても学びます。例えば、ポリエステルとかは自然に戻れない素材になります。
他にも外部から、ブランドで現役で働いている方の講義も何回かあり、自分の作品の意見を聞くこともできました。
中には厳しいことを言われる講師もいて、私もクラスメイトも落ち込むこともありました。

FWN
FWN

講義は英語ですよね?録音とかして後で聞いたりしたのですか?

Maikoさん
Maikoさん

資料ももらえますので、なんとか。でも最初が一番大変でした。
優しいクラスメイトに恵まれて、後からわかりやすくまとめてくれたりしたので助かりました。
中間評価があり、コンセプトづくりも講義の内容もオール10をもらうことができて、いろいろ褒めてもらい、それが自信につながって、後半楽しくなりました。

FWN
FWN

すごいですね!どの辺が褒められていたのですか?

Maikoさん
Maikoさん

講義でのわからないことはしっかり聞くようにしていたので、課題のもれがなかったり、提出期限も守れていたからだと思います。

後半は実技とクリエイティブな作業

Maikoさん
Maikoさん

後半には縫ったりする実技の先生がメインになります。
クリエイティブな作業が始まります。

FWN
FWN

デザインを引き出すのってどのような授業になるのですか?

Maikoさん
Maikoさん

何からインスピレーションを受けましたか?
という質問がされるのですが、
これいいな、って思ったこと、写真などをためていくと不思議と似たものが集まり、そこから配色、素材感などを決めていきます。。
インスタなどでもいいな、って思ったものは保存して、なぜいいと思ったのかを深く掘り下げていくことによって、自分にピーんとくることを元にコンセプトを作り上げていくことができるのです。
今まではいいなと思っても流していたんですけれど、もっとそれを大切にして貯めていくことが大切なのです。これがとても面白くて、学べてよかったです。

最初はスケッチブック作っていてもよくわからないまま作っていたのだけれど、次第に自分のルールを決められるようになって、いろんなコンセプトを混ぜることがなくなりました。

日本では、自分の考え、アイデアがある上で質問をすることが多かったのですが、こっちでは、「これどう思う?」と聞いていい環境なのがよかったです。
最初の頃は、自分が何がわからないかがわからなかったので質問さえも浮かんでこなかったのですが、後半では、わからないということを質問してもいいということがわかって楽になりました。

最後のプレゼン発表

Maikoさん
Maikoさん

最後のプレゼンは、学校の他のコースの人とか、外部の人とかもたくさ来てくれて、
後からたくさん「あなたの作品すごくよかったよ」といろんな人に声をかけられて嬉しかったです。
もっとパターンの勉強もしたいので、何かこれからもつながりを持てたらいいなって思っています。
先生にも聞いてみようと思っています。
これはこっちに来てから学んだのですが、「聞くのはただ」精神でなんでも思いとどまらずに聞いてみようと思ってます。

FWN
FWN

振り返って半年間のコースはいかがでしたか?

Maikoさん
Maikoさん

思っていた以上に、自分が無意識にやりたかったコンセプト作りとかが勉強できたので、楽しかったし、濃い内容でした。
いいコースを紹介していただきありがとうございました。

留学生活はどうでしたか?

クラスメイトに恵まれました。
Maikoさん
Maikoさん

クラスメイトのイタリア人の友達がとても優しくしてくれて本当に恵まれていました。彼女とは週末も家でのご飯に誘ってくれたり、一緒にマーケットに行ったりしました。
授業内容は絶対に聞き取る努力をして、分からないことはひるまずに先生に聞こうと決めていたので、なんとかなりましたが
会話は最初はなかなか入れなかったです。
最初は携帯の翻訳機ばかりを使っていたのですが、後半は日本の義務教育でならった英語を引き出すことができリラックスしてしゃべるようになりました。
みんなも一生懸命にわかってくれようと聞いてくれるということがわかり、一人一人のこともわかってくると話せるようになりました。

街中はフィレンツェは観光客も多いし、お店の人とかはみんな英語をしゃべってくれたのでそれほど困りませんでした。
皮の工房とかでは、イタリアだけでしたけれど。

日本に帰国してからの目標

FWN
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これから日本に戻って、運営されているソーイングクラブで教えるのでしょうか?

Maikoさん
Maikoさん

はい。教えるのは続けたいです。
「私の服をみて、一緒に作りたい」とか「いいね」という人と会話をするのが楽しいし、間違った時やうまく行った時に同時にリアクションできるのがすごく好きなんで、そういう場を作りたいと思って始めたソーリングクラブです。
一人で作っていると人のリアクションも見えないので気持ちが大変になってしまうのです。
ワークショップは名古屋でもするのですが、こればかりだと日々準備に追われてしまいますので、これからは
留学で学んだようなコンセプトを作り、季節ごとに自分のコレクションを作っていく時間も作っていきたいと思っています。

日本人アーティストとのコラボ

Maikoさんの最後の作品のコルセットの部分は、木でできていて、それはフィレンツェに工房を持つ、日本人の木象嵌細工のアーティスト望月さんに依頼されたそうです。
このようなコラボへの発展も芸術性の高いフィレンツェといった街ならではの偶然の出会いと言えるでしょう。

FWN
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ありがとうございました!

Maikoさんのインスタ
@mahico22(個人
@aoitori_atelier (ソーイングクラブ)

学校の詳細 | You Tube動画を見る

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