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イタリアの学校制度と大学

イタリアの学校制度は日本のとこんなに違う!
イタリア留学前、準備の段階で知っておくべき制度の違い。
知っておくと、イタリア人との会話もスムーズに理解できるでしょう。

イタリアと日本の学校の制度の違い

小学校が5年生制だったり、高校が2年長く5年間。
高校は専門分野が分かれるため、14歳の中3の時に、自分の進路を考え決めなくてはなりません。入学するのは簡単、卒業が大変なシステムですが、日頃の成績と試験で進学が決まりますので、日々テストされている感はあります。
高校の後半は専門課程となり、卒業も難しい試験を要するため、卒業すると日本の大学2年生相当、カレッジ卒と同等の資格となります。

2001年より前は、「大学院卒」しかなかった

2001年に Triennale(3年制)ができ、修士号が取れるようになりました。
これにより、大卒が増えましたが、2001年より前の大卒の人は全て大学院卒であったため、何年もかかり、弁護士でも医者でなくても、Dott. と名刺に表記していました。
この制度でグローバルな就職活動がしやすくなりました。

音楽や美術系の私立の学校が大学と認められたのは1999年から

イタリアで美術学院(Accademie di Belle Arti)や音楽院(Conservatori di Musica)が正式に大学レベルの高等教育機関(Alta Formazione Artistica, Musicale e Coreutica – AFAM)として認められたの1999年の「ボローニャ・プロセス」と同時期の法改正によるものです。
この法律によって、以下の教育機関がAFAM(Alta Formazione Artistica, Musicale e Coreutica)として再編されました:

  • Accademie di Belle Arti(美術学院)
  • Conservatori di Musica(音楽院)
  • Accademie Nazionali di Danza e di Arte Drammatica(国立舞踊・演劇アカデミー)
  • その他、芸術・音楽・舞台芸術に関わる高等教育機

しかし、私立の美術・音楽系の学校(Istituti privati)が**AFAM(Alta Formazione Artistica, Musicale e Coreutica)制度に正式に認可され、国家資格である学位(Diploma accademico)を授与できるようになったのは、段階的に行われています。

実際の認可プロセス:2000年代初頭から段階的にスタート

2003年以降、文化省(現在のMUR – Ministero dell’Università e della Ricerca)は、認可申請を行った私立学校の中で、基準を満たしたものにAFAM認可を与えるようになりました。

これにより、少しずつ私立の音楽院・美術学校も「AFAM機関」として正式に国家資格を授与できるようになってきました。

例えば、ファッションやデザイン系の私立校(MARANGONI, IED、NABA、Domus Academy, Accademia Italiana など)もこのプロセスでAFAM認可を得た学校です。

音楽系ではCPMミュージック・インスティテュート(CPM Music Institute)(ミラノ)
1984年にフランコ・ムッシーダ氏によって設立され、2017年5月16日にイタリア教育・大学・研究省(MIUR)からAFAM認定を受けました。これにより、ポピュラー音楽の分野で第一レベルの学位(学士相当)を授与する権限を持っています。

イタリアの学校の基本情報

  • 入学時期:9月〜
    州によって違う。北イタリアは9月上旬スタート、中部は9月中旬、南は9月下旬
  • 卒業時期:6月の上旬。試験がある学生は6月じゅうに行われる。
  • お申し込み時期:1、2月ごろ
  • 11月~1月にかけて OPEN DAY が行われる

イタリアの学校制度について

保育園:Asilo Nido 1歳〜3歳
  • 公立(市に登録をして、受かったもののみ入学。基準は共稼ぎか、おじいちゃん、おばあちゃんが近くに住んでいるかどうか、など。より子育てが困難な人か優先される。こちらに入れればほぼ無料)、
  • 教会のシスターがする施設(値段は私立ほど高くない)
  • 私立(高額)
幼稚園:Scuola Materna: 3年間  3歳〜5歳

( 公立校は授業料が基本的にほぼ無料)13時で終わるのと、16時までのところがある。16時までのところは給食付き(給食代は一食5ユーロ〜と高い:所得にもよる)。 エプロンのようなものを着せる。(学校で色は指定される)

小学校:Scuola Elementare もしくはScuola Primaria :5年間 6歳〜10歳

( 公立校は授業料が基本的にほぼ無料)(私立もある):英語教育は一年生から。4年生からは第二外国語も勉強。
13時で終わるのと、16時までのところがある。16時までのところは給食付き(給食代は一食5ユーロ〜と高い:所得にもよる)
エプロンのようなものを着せる。(学校で色は指定される)

*イタリアでは10歳まで子供が一人で外を歩くことが法で禁止されているので、保護者が朝も帰りも学校まで送り迎えしなくてはならない。

中学校:Scuola Media もしくはScuola Secondaria di primo grado:3年制  11~14歳

( 公立校は授業料が基本的にほぼ無料):英語と第二外国語も(スペイン語、フランス語、をドイツ語)勉強。
卒業試験では10名ほどの先生の前でプレゼンをしなくてはならない。

高校:5年制 Scuola superiore: Scuola secondaria di secondo grado:15~19歳

どの分野に行きたいかによって、高校を選択することになる。
(最初の3年間は基礎課程・後半2年間は専門課程)ーー>これでカレッジ卒同等となる。日本では短大、もしくは大学の2年を修了と同等: Diplomatoの資格がもらえる。
イタリアでは「Maturita’」とも呼ばれ、難関な最終試験に合格した者のみが卒業できる。
ここで落第する人も多い。
しかし日本の高等学校卒業でもDiplomatoと言える。

高校の呼び名は2種類あり、内容がこのように異なる。

  • 専門技術/分野を身に付けたい人がいく高校。即戦力となる職業技術を学びます。:Istituto Professionale
    観光、ホテル業、工業、電気工学、農業、ヘルスヘア、情報技術、デザイン、サービス行、医療関係、商業、に進む人はこちら
  • 大学に進学することを前提とする高校で学問的、理論的な内容に重点を置きます。:Liceo
    金融系、弁護士、建築家、教授、医者、薬剤師、エンジニアなどを目指す人はこちらに進学。ラテン語なども勉強する。

イタリア大学に関して

イタリアの大学は入学は簡単だが、卒業が難しい。
落第は当たり前。(落第は高校でもよくあります)
卒業は一斉ではない。バラバラと試験が行われ、それにパスしたものが卒業できる。
卒業試験が大変なため、それに集中するため、卒業前に就職活動をする人は少ない。

大学3年制:Universita’ Triennale:  Primo livello

卒業すると日本やアメリアの4大卒と同等の資格が与えられる。:Laurea(学士号)がもらえる。

さらに2年間の博士課程:Universita’ Magistrale: Secondo livello

(5年間で卒業できる人はとても優秀で、6、7年かかる人もたくさんいます。):建築家、エンジニア、などはこちらのみ。
 Laurea Magistrale(修士号)がもらえる。

博士過程:Dottorato di Ricerca

通常3年間。博士号(Ph.D)がもらえる。
研究職や大学講師、教授を目指す人が進む最も高い学位。

イタリアの大学のご紹介

1. ボッコーニ大学(Università Bocconi)

  • ミラノにある私立
  • 分野: 経済学、ビジネス、経営学、法学
  • 特徴: イタリアを代表するビジネススクールで、特に経済学や経営学の分野で世界的に評価されている。国際的なランキングでも常に上位に位置し、ビジネスや金融業界での就職に強みを持っています。
    元イタリアの首相:Mario Draghi氏もここを卒業

2. ミラノ工科大学(Politecnico di Milano)

  • ミラノ:国立大学
  • 分野: 工学、建築、デザイン
  • 特徴: ミラノ工科大学は、特に工学や建築、デザイン分野で非常に評価が高く、世界の大学ランキングでも上位に位置しています。イタリアでもっとも優れた工学系の大学の1つです。

3. パヴィア大学(Università degli Studi di Pavia

  • 分野: 医学、法学、自然科学、人文学
  • 特徴: パヴィア大学は非常に歴史のある大学で、特に医学や法学、自然科学の分野で名高いです。研究と教育の質が高く、世界的な評価もあります。

4. ローマ・ラ・サピエンツァ大学(Università degli Studi di Roma La Sapienza)

  • 分野: ほぼすべての学問分野
  • 特徴: イタリア最大の大学で、世界的に見ても大規模な大学です。特に人文学、社会科学、法学、医学など多くの分野で高い評価を得ています。

5. ボローニャ大学(Università di Bologna)

  • 分野: 幅広い学問分野
  • 特徴: ボローニャ大学は世界で最も古い大学の一つで、学問の自由と研究において非常に高い評価を得ています。特に人文学、法学、経済学、医学の分野で名高いです。

6. フィレンツェ大学(Università degli Studi di Firenze)

  • 分野: 芸術、建築、文学、社会科学
  • 特徴: フィレンツェ大学は、特に芸術、建築、文化研究において非常に優れたプログラムを提供しており、世界中から学生が集まります。フィレンツェの歴史的背景を活かした教育も魅力的です。

7. ミラノ大学(Università degli Studi di Milano)

  • 分野: 生物学、医学、法学、社会学
  • 特徴: ミラノ大学は、特に生物学や医学、社会科学の分野で優れた研究を行っており、国際的な評価が高いです。特に研究活動において強みがあります。

8. ヴェネツィア大学(Università Ca’ Foscari Venezia)

  • 分野: 経済学、国際関係学、文化遺産
  • 特徴: ヴェネツィア大学は、経済学や国際関係学、また文化遺産に関するプログラムで非常に有名です。ヴェネツィアの文化的背景を活かした研究や教育が特徴です。

9:Universita’ luav di Venezia

設立:1926年(もともとは建築専門の大学として創設)
Iuav(”イウアヴ”と発音)は建築、デザイン、ファッション、視覚芸術、都市計画などに特化した大学。
イタリア国内外でも評価が高く、特にクリエイティブ産業に関する教育・研究に強みがあります。

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