イタリアの医療制度は日本とだいぶ違います。
イタリアに移住する方は必読!
留学生でも把握しておくといいでしょう。
ホームドクター制度
イタリアでは主治医を決めなくてはなりません。
住んでいる地区のASLで、自分の主治医(Medico della Famiglia)を決めましょう。
主治医の診察は無料です。
主治医のスタジオはどんなところ?
ファミリードクターはドクターの公務員のようなイメージです。
地元のいろんなドクターが所属する STUDIO MEDICOというところにオフィスを持っていて、
2〜3軒のオフィスを回っていますため、曜日や時間によっている場所が違うので事前に調べて予約していくことになります。
ほぼ医療器具のない部屋に診察台とパソコンがあるだけです。
お話を聞いて、患者を診て、処方箋を書いてくれます。
スタジオまで行けない患者さんのところには、家まで訪問してくれます。
主治医の仕事内容は?
- 薬の処方箋を書く
- 病気だったことを証明する証明書を書いてもらう。
- レントゲンなどの検査が必要な場合は診断書を作成する
専門医に診てもらう必要がある場合は、大きな国立病院機関や地域の保健所的ASL(Aziende Sanitarie Locali)の検査の予約票を作ってくれます。
検査の予約方法と待ち時間
主治医に作成してもらった推薦状を持って薬局やネットで予約をします。
作成してもらった紙に「緊急」と書かれていれば比較的すぐに予約がとれますが、そうでない場合は、数週間先、もしくは数ヶ月先になることもあります。
ネットで予約する方法:採血な尿検査などシンプルなものに関しては、こちらの
ZEROCODE から予約することができます。(トスカーナ州のリンクになります)
どこで検査をする?
検査内容や、空いている枠によって違いますが、だいたい以下の場所になります。
- 国立の病院
- ASL
- Misericordia
- 私立の医療サービス提供センター:Alliance Medical(医療画像診断) / SynLab(病理検査)
ASL( 地方保健局)
ASLとは Aziende Unita’ Sanitari Locali)以前はUSLと呼ばれていたためUSLと呼ぶ人もいますが同じです。
イタリアの公的医療サービス、以下のようなことを行なっているところです。
- Tessera Sanitaria の登録 (これがないとここでもサービスは受けられません)
- 採血、尿検査、予防接種、
- 小児科医の登録や管理
- 女性のPAPテスト(子宮頸癌テスト)、妊娠した場合の最初のチェックも行います。
国が指定している場合は無料のものもありますが、通常30〜50ユーロかかります。
- 初診料23ユーロ
- 採血に40ユーロ
- レントゲン:50ユーロ
など。
MISERICORDIAとは
主にカトリック教会にルーツを持つ慈善組織で、地域社会における医療・福祉サービスやボランティア活動を行っています。
その歴史は中世に遡り、多くのミゼリコルディア組織が13世紀頃に設立されました。名前の由来は「慈悲」や「憐れみ」を意味するラテン語 misericordia にあります。
とルーツは上記のようですが、私立と公立の中間のような医療機関です。建物の雰囲気は公立です。
ASLがいっぱいの時や予約が取れない時は、こちらで診察料を支払って診てもらえます。通常50ユーロ~かかります。
医療以外の福祉の活動は素晴らしいです。
救急医療:救急車サービスを提供し、病院や緊急事態への搬送を行います。–>tessera sanitaria があると無料になることもあります。
社会福祉:高齢者、障がい者、経済的困窮者への支援を行います。–>無料で車の送迎をしてくれたりします。
医療支援:クリニックの運営や健康診断の提供。
災害対応:地震や洪水などの緊急時に支援活動を行う。
地域活動:地域住民への教育、献血キャンペーン、文化的・宗教的イベントの開催など。
私立の検査機関
私立の医療サービス提供センターのほうがASLや国立の病院よりも早く予約がとれることが多いですが、通常費用が少し高くなります。
基本的に検査をだけで、検査結果を診断する医師はいません。分野によって分かれています。
Alliance Medical(医療画像診断) :レントゲン、エコーなど。
SynLab(病理検査)ーー>コロナの検査など。
私立の病院
私立の病院にかかる場合は、この他にプライベートで保険に加入する必要があります。(しない場合は保険はききません)
留学生の場合は、留学保険に加入していますので、無料で検査をすることができるはずです。
私立の病院は驚くほど綺麗で高級ホテルのようす。保険がない場合は、初診に70ユーロ〜かかります。
- Ospedale FANFANI :旧市街の独立広場にあります。
- Villa Donatello:
- Doctor Florence 24:SMN駅の近く
噂の裏技 コネ社会?
多くの私立の病院のお医者さんは国立病院にも在籍していて、大きな手術をするときなどはプライベートのスタジオ(クリニック)で診ている患者さんでも、国立カレッジで、、ということになります。
最終的には、カレッジにすべてが集まってくる。
ただ、いいお医者さんを指名して、優先的に予約をいれたい、、、場合などは、そのお医者さんの私立のクリニックに通うと国立の機関での手術も早いとか。
裏技、がいろいろあり、複雑なイタリアの医療機関。
コネ、もしくは運がよければ「あたり」ますが、そうでない場合は、、、、、。
あまり医療機関には関わらないでいいように、日々、健康に気をつけましょう!
日本と違うイタリアの歯医者の費用
イタリアの歯医者は基本的に国民保健が効かない
イタリアでは、アメリカのように保険に加入していなくても、国民健康保険制度で、手術も入院もなども無料なため、会社で加入しているといった場合を除けば、あえて保険に加入していない人が多いのです。そしてその制度では「歯医者は保険が効かない」ため、虫歯一本治すのに50ユーロ、何本が直して300〜400ユーロといった額になります。子供の虫歯でも同じです。なので「歯医者」=「お金がかかる。」のでまずは見積もりを出してもらう、ところから始まります。
留学生の場合は、医療保険に加入しているはずですので、その保険がカバーしてくれるのかを確認する必要があります。
イタリアの歯医者の技術は?
技術は良いという評判です。日本で3回くらいかかる治療を一回で診てくれたりします。
もちろん歯医者さんによっては、痛かった!という例も聞きますので、評判を調べてから行くほうが良いですね。
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