ソムリエマリのイタリアワイン

「ソムリエマリ 」誕生までのお話です。
イタリアでソムリエ試験に合格するまでの体験談です。

これから、イタリアでソムリエ試験を受けようと思っている方へ、また、イタリアのソムリエコースってどんなことを学ぶのか興味のある方へ、参考になれば嬉しいです。

私は、もともとワイナリー巡りは好きで、15年ほど前に子供が生まれる前、家から一番近いワイン産地、カルミニャーノのワインコースに夫と通ったことがありました。
当時は、イタリア語力もあまりなく、あくまでも美味しいワインを楽しく飲むために参加したため、コースの内容でわからないことがあってもは後で復習などはせずに流していました。試験がないと思うと意気込みが違いますね。
その後、ワイナリー巡りや、試飲会の参加は続け、お客様と一緒にワイナリーに行くことも多々ありました。

子育ても一段落した頃。仕事上、日本の皆さんにイタリアのいろんな学校の紹介やお申し込みをさせていただいていましたが、ふと、自分もコースを受講してみようか?という気持ちが湧き始めました。

夜の21時〜24時という時間帯のコースです。週1回とはいえ、小学生の娘がいる身としては、周りの人にお世話にならなくてはなりません。
相談をしたところ、夫も、義理の母、義理の妹さんも皆快く引き受けてくれました。
そして、自分の為に少々わがままを受け入れてもらい、貴重な時間を作り上げたのでした。

いろいろ調べた結果、FISARというソムリエコースを受講することにしました。家からも比較的通いやすく、1クラスの人数も他の団体よりも少なく質問などしやすいのではないか、と思ったからです。
国からも認可されている歴史あるイタリアのソムリエコースです。

2018年の秋から始まったイタリアのFISAR のソムリエコース。
最初のレッスンはワクワク。
どんな仲間がいるのだろうか?
ものすごく久しぶりに学生に戻った気分でした。

夜の9時、夜はやっていない飲食店でコースは開かれました。男女半々くらい。年齢も20代から60代まで幅広い人が集まっていました。
皆昼間は仕事をして、夜、好きなワインのために集まっているのです。
仕事と直結している人はむしろ少なく、本業は全く違う職業で、ワインの勉強は趣味で、という人が多いことに驚きました。

だって、夜中まで真剣に勉強するんですよ!
飲みに来ているのではありません。
夜遅くまで質問も飛び交います!

一緒に受講した仲間達は、弁護士、薬剤師、エンジニア、警察官、保険会社社員、会社経営者、ワインの輸出業の会社オーナー、ワイナリーで働いている人、レストランで働いている人、などなど、知的好奇心溢れるイタリア人達。
そして早口でしゃべりまくるイタリア人の講師陣。

私もイタリア語の通訳を仕事でしたりするので語学力には多少自身がありましたが、毎回、授業の後には、脳が活性化されて、興奮状態で家に帰ってきてもすぐに眠れないような日々でした。

しかし、もともと好きなことで勉強したかったことなので、辛いという思いはありませんでした。

イタリアのソムリエコースは、、第一レベル、第二レベル、第3レベルに分かれていて、各レベル12回くらいのレッスンのあと、試験があります。

第一レベルは、ワイン の醸造に関して。
化学用語が出てきた時は、なかなか覚えられず大変でした。
試験は筆記のみ。
過去問を何度も勉強しました。
ボールペンのインクがなくなるまで、使ったのは久々でした。内容は理解できていても、小さな解答欄に適切な言葉と定冠詞などの文法の間違わずに完璧に書けるようになかなかなりませんでした。最後は丸覚えするしかなく、おうむのように繰り返し繰り返し頭の中でリピートしました。
そして試験の結果は、ほぼ満点でなんとクラスで最高の点がもらえました。

第二レベルは、イタリア、そして世界のワイン。
限りなく出てくるブドウの品種の圧倒され、そして、イタリアの地理がしっかり頭に入っていなかった私は、まず自分でイタリアの地図を書き、正確に州の場所を把握することから勉強しなくてはなりませんでした。
試験は筆記のみ。
内容は、第一レベルと第二レベルから。
第二レベルで教わったぶどうの品種、DOCGに加え、もう一度、第一レベルの復讐。 おうむのように詰め込んだ内容はもう一度覚えなおさなくてはならず、頭の中ないっぱいいっぱいでした。

そして第三レベルは、食事とワインの相性について。(イタリア語でアッビナメントと言います)
イタリアの各州の郷土料理や、チーズの知識が乏しい私は、またもや、猛勉強が必要でした。

試験は、これで最終試験になるため、筆記と実技と口頭試験。2日に分けて行われました。

第二レベルの試験から半年が経っていたので、またもや、第一、第二の勉強の繰り返し。そして、過去問には頼れない、メニュー作り。そして口頭試験。
DOCGを覚えるので精一杯でしたが、最初の試験対策の授業の時、星の数ほどあるDOCも他の生徒は覚えていて、先生も当然のように質問してくることが判明しました。
まさか、そこまで覚えてなくてはならないのか?と愕然としから抜けました。
その日から試験日までは、文字通り、朝から晩まで勉強し続けました。

学生時代の受験勉強の時以来の猛勉強でした。

毎回試験勉強が辛かったですが、それがあったからこそ、頭の中に知識が残り、理解が深まるのだな、、と今だから思います。

でも脳から熱出てきそうなくらい、強制的に覚えると、違った景色が見えてきました。(もっと早くやってればよかった)
記憶しているとそうでないでは全然違う。
棚にならんでいるワインが全部わかる!!!
なんかある境地を超えたような。
夕食のメニューを考える時にワインも一緒に合わせて買ってみたり、
食後にゴルゴンゾーラとパッシート(甘いワイン)を合わせたり。

そして、試験当日、その日は来てしまいました。
必死に頑張った結果、ダメだったらまた半年後に試験を受けることも可能なので、気楽に受ければいい、、と自分に言い聞かせました。

口頭試験の後、正直、ダメかも、と自分では思っていましたが、最後に思わぬ言葉が、
「とてもよくできました。BRAVA」
と数名が笑顔で言ってくれたのです。
どうやら、私の書いたメニューとワインのコンビネーションがとても良かったようです。
え??
ということは受かった?
そして、その晩、早くも結果がでて、無事合格!

一年半かけて、イタリアワイン の勉強をつづけ、今年の1月にソムリエ最終試験に合格しソムリエの資格を受け取ることができたのでした。


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