マヨリカ焼きの絵付けとロクロコース

マヨリカ焼き絵付けコース

 昔の話になりますが、私がまだイタリアに来て間もない頃、陶芸市場をウロウロしていたところ、素晴らしく美しいマヨリカ焼きに出会いました。お教室もあるとのことで、少し遠い景色の良い丘の上まで行き、そのまま帰国まで毎日集中的に通いました。もっと早く出会っていれば、、。と思ったものです。

 工房に行くと、まるで陶芸美術館にあるかのような素晴らしい作品が並んでいました。奥のロクロのお部屋に行くと、マエストロ・ロマーノが素晴らしい花瓶をものの1分くらいで魔法のように造るのを見せてもらい感動したのを覚えています。

そして、「やってみてごらん」と。にこやかに師匠はいいました。

職人用の大きなロクロに上がり、私も真似てみますが、なかなかうまくできません。そこに、ロマーノの大きな手が手伝ってくれると、魔法のようにビシッと中央に収まり、形ができて行くのです。

そして、その隣のお部屋には、その美しい花瓶に繊細な絵付けをする、なんとも上品な貴婦人のようなニコレッタさんがいらっしゃいました。

陶芸教室

場所:フィレンツェ旧市街のサンタクローチェ教会近辺
時間:9時半〜17時(平日)
期間:短期&長期両方可能
費用:(例)1日3時間x8日間の24時間コース(430ユーロ)初日の3時間の通訳付き (もっと短期にすることも可能です)

 

 

ニコレッタさんのマヨリカ焼きの絵付けは、南イタリアなどでよく見られるササッと描いたものと違い、丁寧に緻密に絵付けされます。ポーセリン絵付けとマヨリカ絵付けの中間のような感じです。そして、最後にクリスタリーナ(ガラスのようにテカリのでる釉薬)を塗らずに焼き上げるのでマットな質感です。まるで絵画のような作品です。

その後、工房は丘の上から旧市街に移り、そして、2016年の12月に残念ながらロマーノ氏が亡くなられました。

11歳の時から一生陶芸師として生きてきたロマーノさんと、ニコレッタさんの作品は故ダイアナ妃にも愛され、アメリカハリウッドで働かないか、、というオファーも多くありまがらも、生粋のフィオレンティーノは地元を愛しずっとこの地で活動をしてきました。

現在はニコレッタさんが絵付け、そしてロクロコースはロマーノ氏さんに引き継がれた方が教えてられています。


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